学習院中等科
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●中等科の教育
中等科長・高等科長
武市 憲幸
「ひろい視野」「たくましい創造力」「ゆたかな感受性」学習院の三つの教育方針です。ふだん学校生活を送っている生徒諸君はことさらに意識したことはないかもしれません。また、えてしてこうした「教育方針」なるものは、いわゆる「お題目」に化してしまう危険性もはらんでいると思います。学校や教育を取り巻く環境が複雑になっている現在、私は改めてこの三つのことばについて考えてみたいと思います。
 まず「ひろい視野」について。「ひろい視野」とは、自分の小さな殻に閉じ籠っていては獲得できません。自分とは異質な価値観を抱く人やモノ、コトに触れ合うことによって得られるのでないでしょうか。クラスの中で、クラブ活動の中で、あるいは様々な教科の教員から刺激を受けて欲しいと思います。自分とは異質な他人の個性を認めることは、やがて本当の自分の個性を発見することにもつながってゆきます。好き/嫌いという単純な二分法でものごとを片づけてゆくことはあまりにも安易で危険なことだと思います。
 次に「ゆかたな感受性」について。感受性とは、人やモノやコトに触れて心を動かす、震わせること、あるいはその能力ではないでしょうか。前述の「視野」=世界が広がれば、おのずとこの感受性を働かせる幅も広がり、豊かになってゆくわけです。「学校」という限定された場だけではなく、様々なもの、例えば読書や映画や音楽に触れて感受性を鍛えて欲しいと思います。なぜならこの「感受性」なるものは君たちの年代でその土台が築かれてゆくものだからです。
 さて最後の「たくましい創造力」ですが、それはこれまでの「視野」や「感受性」とは逆に自分から世界に対して働きかけてゆく力なのだと思います。「創造力」というと何か人の耳目を引くようなものを想像しがちですが、働きかけ方は千差万別です。ただ自らの働きかけが今度は人の心を少しでも動かすことができたならそれは素晴らしいことではないでしょうか。「たくましい」とは、そうした「創造力」がけっして付け焼刃なものではなく、真の意味で人の心を動かす力を持っていることだと解したい。私自身長い教師生活の中でこうした「たくましい創造力」を身につけて自分の道を切り開いている多くの卒業生たちを知っています。そんな卒業生たちの存在が教員を続けてゆく糧になっているといっても過言ではないでしょう。私たちは先輩たちに続いて一人でも多くのそうした生徒を育ててゆきたいと考えています。みなさんもこの目白の杜に囲まれたキャンパスで学生生活を送り、三つのことば=力を身につけて欲しいと思います。

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